BLACK SABBATH 『PARANOID』 [音楽(レビュー)]
http://www.black-sabbath.com/index.shtml
メンバーはデビュー作同様、
Tony Iommi(lead guitar)
Geezer Butler(bass guitar)
Bill Ward(drums)
Ozzy Osbourne(vocals,harmonica)
彼ら4人で構成される。
↑は今年早々に発売した紙ジャケット盤の内側アートワーク。
アイオミ先生を見れば見るほど
空耳アワーの安齋肇さんに見えてしまうのだが。。
変わらないメンバーで製作されたこの2nd。
そんな彼等の各々の楽曲に一つの形が見られる。
つまりはBLACK SABBATHとしての方向性の確立。
前作ではジャズやブルースを起源とするメロディの
発展試行錯誤段階というのをどことなく感じるものであった。
今作においては前作見え始めた
暗黒の世界観をより一歩踏み込み表現している。
特に際立って全感覚に響いてくるのは、
魅せる部分では重厚なシンプルさを聴かせ、
(↑主にイントロやメインリフなど)
感じさせる部分では緩急をつけたメロディで聴かす
この絶妙なサウンドメイクが素晴らしいものだ。
ワード、バトラーの無二のグルーヴやリズムをずっしり土台に
アイオミが魔を踊り、オジーがそれを独特なヴォーカルで
イメージを増大させる…(何でオジーだけ名前やねん!)
事実、彼等の代表曲として挙げられるであろう楽曲が
散りばめられているアルバムであり、
セールス的にも当時全英1位に突如として躍り出た
ところからも、皆が言う「サバスとは?」が詰まった
一枚と言えよう。
01. War Pigs
真のタイトルナンバーたる曲。
戦争皮肉の詞世界とウネる音世界の賜物。
イントロからインパクトあるリフブレイク、
そしてそこから連なる重なる曲展開が
歌詞の黒魔術を連想させるそのダークさとともに
至上の美しき感動を溢れさせるのだ!
一説にデビュー前より精錬させてきたエネルギーを
昇華させた曲の一つとの事。
これから後7曲も続くのに、すでに
一つのハイライトを迎えてしまう…
が、これからがこのアルバムの楽しみ。
02. Paranoid
シンプルなリフメイクが疾走感を感じさせるのだろうか。
コンパクトに申し分ないロックチューン。
先の曲のインパクトからか
しばしばブラックマジック崇拝のイメージが
強いサバスだが、実は何気に確信的ノリ一発の
キャッチーというのも彼等の魅力。
そう言えば少し前に三菱自動車のCMで
パンキッシュなカヴァを聴けたがそこからも
広く波及するその要素を伺えるだろう。
オジーのソロ期のカヴァも有名。
03. Planet Caravan
どうしてこうも音だけで
夜空を思い浮かべられるだろうか。
どうしてこうも宙を旅する感覚に
すんなりと溶け込められるのだろう。
これこそ彼ら4人のジャズ~ロックの昇華および
キーとなるリズム隊ありきの
グルーヴ感と言える。
04. Iron Man
アイオミの多彩なリフメーカーっぷりの味わえる曲の一つ。
タイトルの如し、彼等のその重低音も含め
後々に「鋼鉄」の始祖と称えられる所以とも言えるか。
個人的にも好きなエンディングへのアイオミ・ギター&
ワード、バトラーのリズムとともに
時代はその重きメロディを求める時代へと…
05. Electric Funeral
ザ・「電気葬」。強烈。
重くダラダラとそのサバス電流が
体内の至る所を犯して行き…
06. Hand Of Doom
先の「Iron Man」をメタルの始祖たる楽曲と
するのならば、コチラの重く遅い音沈殿具合は
後のドゥームメタルへの道を示す
きっかけの楽曲であろう。
ドラム&ベースの低リズムが
我々の気持ちだけを高く振るい上がらせ、
間髪隙与えずにオジーやアイオミに
その心を掌握される…
07. Rat Salad
ジャジーな三重殺ロックインストです。
ドラミングが鬼の一発!
これだけ名曲が揃っていたらそうなるのか?
いや、「サラダ」だなんて勿体無い!
08. Fairies Wear Boots
アルバム最後を締めくくるは、少々イってしまった
感のある「ブーツを履いた妖精を見た」ってお話。
後のアルバムへのツナギと考えるならば
サバス・ドラッグの初期段階と言っておこう。
そのトリップしているかのような
重たくもふわっふわっウキウキした感覚が
たまらないものだ。
先にも少し触れたように、
当初アルバムタイトルは1曲目の『War Pigs』で
行く予定であったようだ。
しかしながら、時代的背景
(調度、ヴェトナム戦争に重なる時期)
によりそのタイトルは現在の形に収まった。
(結果的には遠かれ近かれな部分はあるが…)
それでも、そのジャケットには
楽曲を連想させるような闇の中、
木陰から襲い掛かる中世的装いの戦士、
そして、その戦士が思いのほかブタっ鼻なのが
印象強くアピールされており、
やはり真のタイトルは『War Pigs』であると
伝えているかのようだ。
そして、彼等の楽曲はリアリズムの境地へ…
BLACK SABBATH関連ブログ…
ブラック・サバス・トリビュート : ネイティヴィティー・イン・ブラック II
- アーティスト: オムニバス, ゴッドスマック, マシーン・ヘッド, スタティック-X, メガデス, システム・オブ・ア・ダウン, パンテラ
- 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
- 発売日: 2000/08/30
- メディア: CD
>HALさま
いつもお世話になります!
nice!ありがとうございました☆
by 鎚鋸 (2007-07-13 01:28)
>deacon_blueさま
いつもお世話になります!
nice!ありがとうございました☆
by 鎚鋸 (2007-07-13 22:43)
初めまして。 訪問ありがとうございました。
せっかくの3連休に台風ですが
こういう時こそ、家で好きな音楽とか楽しみたいですね。
by (2007-07-14 20:47)
>PekaPekaさま
初めまして、ようこそお越しくださいました。
nice!ありがとうございました☆
by 鎚鋸 (2007-07-15 02:16)
>みかんさま
こちらこそようこそお越しくださいました。
どうやら台風は今日の早朝から昼にかけて
こちらの地方を通過するようです。。
しかしながら、私の仕事は3連休ではなく、
台風関係無しに行かねばならないので
大変ですよ~。
by 鎚鋸 (2007-07-15 02:19)
>Rucciさま
いつもお世話になります!
nice!ありがとうございました☆
by 鎚鋸 (2007-07-16 01:12)